[ブリュッセル 24日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルス感染が最も重症化しやすい高齢者などが免疫を維持する上で、年1回の追加接種が必要になると予測している。ロイターが内部文書を確認して分かった。
文書は24日の「Gaviワクチンアライアンス」との会合向けに作成されたもの。Gaviは途上国のワクチン接種を推進する国際組織で、WHOとともに新型コロナワクチンを共同調達する国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」を主導している。
ワクチンメーカーのモデルナやファイザー、ビオンテックなども既に、高レベルの免疫を保つには追加接種が不可欠になるとの見解を打ち出したが、まだそれを裏付ける確証は得られていない。
WHOはこの文書で、重症化リスクが高い人は毎年、それ以外の人には2年ごとの追加接種を「暗示的な」基本シナリオとして想定。結論に至った経緯には触れていないものの、こうしたシナリオの前提として新たな変異株が出現し続けることと、それらの脅威に対応するためワクチンが定期的に改良されることを示している。
Gaviの広報担当者は、コバックスはさまざまなシナリオを考慮に入れられるよう計画されていると説明した。WHOは内部文書の内容についてコメントを拒否した。
文書に記された基本シナリオでは、来年の世界全体のワクチン生産量が120億回分になると見込まれている。国際製薬団体連合会(IFPMA)によると、これは今年見込まれる110億回分よりやや多いだけで、WHOが大幅な増産を期待していないことがうかがえる。
来年のワクチン供給の制約要因としては、製造面や規制当局の承認手続きにおいて生じる問題や、「一部の技術プラットフォームからの切り替え」が挙げられた。
からの記事と詳細 ( コロナ重症化リスク高い人は、毎年追加接種必要に=WHO内部文書 - ロイター (Reuters Japan) )
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