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Friday, July 10, 2020

お茶振る舞っていた関係が…中印衝突、コロナが引き金? - 朝日新聞デジタル

 インドと中国の国境地帯にあるガルワン渓谷で6月中旬、中印両軍の衝突が発生した。インド軍は自国の兵士20人が死亡したと発表。中国側にも死傷者が出た。国境問題をめぐる両国の衝突によって、死者が出たのは45年ぶり。衝突はなぜ、この時期に起きたのか。中国の軍事や政治に詳しいネール大(インド)のコンダパリ教授に聞いた。

銃器使わない取り決め、衝突後に変化

 ――中印国境地帯での衝突は、インド軍の20人が死亡する惨事になりました。中国側は死傷者の詳細を明らかにしていません。

 「ルビコン川を渡ってしまったと思います。中国軍は国境地帯に約2万人が配備されたとの情報を得ていますが、これほどの大部隊が展開されることはかつてなかった。しかも衝突が起きかねない場所が拡大しています」

 「これまで両軍は、現場で遭遇してもエスカレートしないよう銃器を使用しない取り決めを結び、相手側が自領内に入ってもお茶やコーヒーを振る舞いながら、出て行くよう丁寧に説得するのが原則でした。インド軍は衝突後、自己防衛のために緊急時に限って武器を携行、使用できるようにしました。衝突が再び起きれば、犠牲者数はさらに増える可能性があります」

 ――1962年の国境紛争以降、衝突は何度もありましたが、死者が出るのは45年ぶりです。どうしてこのタイミングで起きたのでしょうか。

 「いくつかの理由があると思い…

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