長野県が県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。2021年10月28日に配信された第242号では、寒気の流入で県内の標高が高い山域ではまとまった降雪があったことを説明。慎重な行動・計画・準備を促している。
10月28日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第242号では、期間中に起きた3件の山岳遭難事例について説明。以下に抜粋・掲載する。
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10月23日、北アルプスの白馬乗鞍岳で、22日から単独で入山していた57歳の男性が、栂池から入山して白馬乗鞍岳へ向かい下山中、何らかの原因により行動不能となる山岳遭難が発生。23日に大町警察署山岳遭難救助隊員が出動して男性を発見したものの死亡が確認された。
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10月23日、八ヶ岳連峰の赤岳で、単独で入山した46歳の男性が、赤岳から県界尾根を下山中に道に迷い行動不能となる山岳遭難が発生。24日に県警ヘリが出動して男性を救助した。
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10月24日、下伊那郡泰阜村地籍の山林内で、きのこ採りのために単独で入山した68歳の男性が、入山したまま帰宅せずに行方不明となる事案が発生。24日、捜索していた阿南警察署員が山林内で男性を発見し、県警ヘリが出動して救助したものの死亡が確認された。男性は滑落した模様。
長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス
10月4週は、2件の死亡遭難を含む3件の山岳遭難が発生しました。先週にかけて寒気の流入等の影響により急激に気温が下がり、北アルプス、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳連峰等の標高の高い山域では、まとまった降雪が確認され、既に冬山の様相を呈しています。今後、これらの山域を登山する際は、積雪や凍結に対応した装備品の携行や防寒対策が必須です。
また、多くの山小屋が営業を終える他、登山口に通じる林道等の冬季閉鎖、積雪による道標やマーキングの消失、クサリやはしごの凍結など、登山をする上で厳しい環境へ変化していきます。厳しい環境下での登山において、準備不足や判断ミスはそのまま自身の生命に直結します。リスクを軽視せずに慎重な判断と行動をお願いします。
長野県内入山注意報発表中
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため添付の「入山注意報(9月22日付)」を発表しています。以下の資料の通り、入山を控えていただくエリアと、入山注意区域を発表しています。「入山注意」山域へ入山する際は、「登山者への5つのお願い(PDF)」を守ってください。
島崎三歩の「山岳通信」
信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。
からの記事と詳細 ( 標高の高い場所ではすでに積雪、慎重な行動・計画・準備を 島崎三歩の「山岳通信」 第242号 - 株式会社 山と溪谷社 )
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