従来の3人から2人増え、メンバー交代枠5人制で行なわれているポストコロナの現行サッカー。一定の気象条件を超えると、前後半1回ずつ設けられる飲水タイムも含め、試合の流れを変える機会が増している。つまり、監督が采配を振るう機会が大幅に増えたことになる。
メンバー交代は、W杯で言えば1998年フランスW杯大会から、それまでの2人制から3人制に変更された。それから20数年が経過。戦術的交代を駆使しながら3人枠をきれいに使いこなす監督こそがよい監督と言われるに至った。メンバー交代は、いい監督か否かを見分ける、ひとつの物差しになっている。3人から5人に増えると、その傾向にいっそう拍車が掛かる。
今季は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、変則的で不確定要素の多いシーズンだ。Jリーグも正統性の低さを認識しているからだろう。J1からJ2への降格を取りやめにした。日程を最後まで無事に消化できるかどうか、ここにきて怪しくなっているが、今季はリーグそのものの威厳と格式が低下した中で行なわれているシーズンなのだ。優勝争いとアジアチャンピオンズリーグ出場を懸けた争い以外、特段、意識するものはない。極端なことを言えば、5位になっても18位になっても変わりはない、緩いシーズンでもある。
実験的な戦い、来季を見据えた戦い、つまり割り切った戦いがしやすい環境にある。できるだけ多くの選手を使いながら成績を出すという、理想を追求しやすいシーズンでもある。スタメンとサブの境界線がないチームほど全体の士気は上がる。監督への信頼感も増す。
5人の交代枠を有効に活用しているのはどの監督か。このことは今季一番の視点と言っていいだろう。
5人の交代枠が適用されたのは中断明けの第2節からなので、各チームは第9節終了した現在まで、この規定の中で計8試合を戦っている(未消化試合がある名古屋グランパスとサンフレッチェ広島は計7試合)。各監督の傾向は徐々に見えてきている。
第2節以降、交代枠を各監督は1試合平均どれほど使ったか。その多い少ないを調べてみた。
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August 15, 2020 at 04:20AM
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変則ルールで問われる「采配力」。高いのは川崎・鬼木監督で低いのは? - Sportiva
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