ことしのお正月、お雑煮は食べましたか?
日本の新年には欠かせないお雑煮ですが、住んでいる地域や、両親の故郷、家族の好みなどによって家庭ごとに異なり、まさにそこには、未知数の味が存在するとも言える奥深~い世界が…。
お正月じゃなくても食べたい!お雑煮に魅了され、知られざる味を探求し続ける“お雑煮研究家”粕谷浩子さんに、とっておきのレシピを教えていただきました。
お雑煮ワールドにハマった!食べたお雑煮は500種類超え!
お雑煮研究家の粕谷浩子さん。「どんなお雑煮を食べていますか~?」と道行く人に話しかけ、日本各地で聞き取り調査を始めて10年にもなり、これまでに食べたお雑煮は500種類を超えるそう。
粕谷さんは、「お雑煮は、同じ具材でも、だしを変えればまったく異なる味になり、同じ地域でも家庭によって全然違う。“一日一雑煮”となるべく、毎日食べても飽きない魅力を伝えたい!」と話します。
そんな粕谷さんおすすめのお雑煮とは…!?
具はたまねぎだけ!“和風オニオングラタンスープ風 揚げ餅雑煮”
北海道北見地区の人から教えていただいたお雑煮です。
ちょっと甘めのだしで、揚げたお餅が香ばしくて絶品!とにかく試してほしい一品です。
<材料>(2人分)
切り餅・・・2個
油・・・少量
めんつゆ+水・・・500ml
砂糖・・・大さじ1
玉ねぎ・・・1個
<作り方>
(1)玉ねぎをくし切りにする
(2)鍋に、めんつゆ・水・砂糖・玉ねぎを入れて煮る
(3)切り餅を4つ切りにする
(4)フライパンに少量の油をひいて、(3)をこんがり揚げる
(5)お椀(わん)に揚げ餅を入れて、盛り付ける
油で揚げたお餅が、玉ねぎのエキスを吸って、やさしい甘みに。香ばしさにコクが加わり、お餅をかむごとに幸せが広がるような感じがします!おいしい~!!
そうなの!そうなの!!お友だちが来たときに、いちばん喜ばれるのがこのお雑煮なの!
ふつうのお餅に飽きた人は、ぜひ揚げてみてほしいです!
栄養満点で受験生にもオススメ!“塩豚雑煮”
鹿児島県の奄美大島や徳之島のお雑煮です。
本来、塩豚は豚バラ肉のかたまりを使って時間をかけて作りますが、今回は、スーパーで売っている豚バラ肉で簡単に作る方法をご紹介します!
<材料>(2人分)
切り餅・・・2個
かつおだし・・・300ml
みりん・・・大さじ1
しょうゆ・・・大さじ1+1/2
塩・・・少々
豚バラ肉・・・120g
白菜・・・2枚
にんじん・・・3センチ
ゆで卵・・・2個
<作り方>
(1)豚バラ肉を食べやすい大きさに切り、塩を振り、ラップに包んで冷蔵庫で30分ほど置く
(2)白菜は食べやすい大きさに切り、にんじんは輪切りにする
※ご家庭にある残った野菜でOKです
(3)鍋に、かつおだし・各調味料、白菜・にんじん・塩漬けにした豚バラ肉を入れて、あくを取りながら煮込む
(4)ゆで卵を半分に切る
(5)お椀に焼いた切り餅を入れて、(3)(4)を盛り付ける
※上から細ねぎを散らすのもオススメです
お肉と餅って、合いますね~!ガツンとした食べ応えがあって、このお椀1つで1食分がすべて成り立つような、栄養満点のお雑煮ですね
ゆで卵が入っているのもいいでしょ!受験生のお夜食にもぴったりですよ!
真っ白であま~い!“豆腐スイーツ風雑煮”
茨城県常陸太田市(旧里美村)の方に聞いたお雑煮です。お豆腐の食感と甘じょっぱい味付けがたまらない、とってもおいしいお雑煮ですよ!
<材料>(2人分)
切り餅・・・2個
昆布だし・・・150ml
木綿豆腐・・・1丁
白みそ(米みそでもOK)・・・大さじ1
砂糖・・・大さじ1
<作り方>
(1)鍋に切り餅以外の材料をすべて入れ、ブレンダーで滑らかになるまで混ぜる
※すり鉢で混ぜてもOK
(2)(1)を弱火で加熱し、ホロホロしてきたら火を止める
(3)焦げ目が付かないように切り餅を焼いて、お椀に入れ、(2)をかける
真っ白なお餅に、白いスープ!口の中でホロホロっとお豆腐が溶けて、あとから優しい甘味が広がります。
私は群馬県出身で、同じ北関東なのにまったく知りませんでした!
日本には、まだまだ知られざるお雑煮がたくさんあります。
一つでも多く聞き取り調査をして、これからも発信し続けていきたいです!
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