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Tuesday, April 27, 2021

南北関係を民間で打開 日本も重要な役割―板門店宣言3年で韓国支援団体トップ - 時事通信ニュース

2021年04月28日07時09分

インタビューに答える韓国の「民族和解協力汎国民協議会(民和協)」の李鍾杰代表常任議長=23日、ソウル

インタビューに答える韓国の「民族和解協力汎国民協議会(民和協)」の李鍾杰代表常任議長=23日、ソウル

 【ソウル時事】朝鮮半島の非核化と南北の平和、協力をうたった板門店宣言が発表されてから27日で3年。しかしその後、南北関係は後退し、新型コロナウイルスの影響もあり南北協力は止まっている。約200の対北朝鮮民間支援団体が参加する韓国の「民族和解協力汎国民協議会(民和協)」の李鍾杰代表常任議長がインタビューに応じ、宣言の意義などについて語った。
 ―宣言の評価は。
 1992年の南北基本合意書、2000年、07年の南北共同宣言の集大成であり里程標だ。当時、北朝鮮は切迫感があり、本気だった。(首脳会談に随行した)北朝鮮の李明秀軍総参謀長が文在寅大統領に敬礼したのが印象的だった。敬礼には指示に従うという意味が込められている。しかし、まだ(履行の)スタートもできていない状況。19年2月のハノイでの米朝首脳会談の決裂が(南北関係後退に)決定的だった。今となっては夢を見ているような感じだ。いまだにマルタで終息した冷戦の緊張関係の中で南北が民族の分断を維持しており、痛みと悲しみは大きい。
 ―南北関係停滞の理由は。
 北朝鮮は非核化と(朝鮮半島の)平和体制の構築を関連付けており、先に非核化するのは絶対に受け入れられないという姿勢。(米朝の決裂は)北朝鮮にも原因はあったが、トランプ大統領のトップダウン方式も指導者の直感と能力に委ねるもので危険だ。韓国が努力して核問題が進展しなければ南北関係も動かないという構造を柔軟にさせる機会もあったのに、一生懸命やらなかった。北朝鮮の立場にある程度耳を傾ける必要がある。
 ―打開するには。
 今からでも韓国が履行できていないことを推進する姿勢を見せ、対話しようとする努力が必要だ。核問題(をめぐる国際関係)や米中対立といった東アジアの勢力図の中に南北がある。民間団体が政府や国際関係のレベルではアプローチできない領域で役割を果たすべきだ。われわれ民間団体は北朝鮮のさまざまな(人道分野などでの)困難な状況を聞いている。こういうときこそ、それを改善するための交流を一日も早く始めなければならない。
 ―日本への期待は。
 日本は東アジアを最も先導している国家であり、重要な役割がある。平和を増進する能力も義務もある。それを発揮すれば韓国も北朝鮮もありがたく思うだろう。(対北朝鮮強硬派の)安倍晋三首相も代わった。南北の平和、交流、和解(の進展)と同様に、日本が北朝鮮と対話する関係になれば、(日韓)お互いにとって良いことだ。

 ◇李鍾杰氏略歴
 李 鍾杰氏(イ・ジョンゴル)1957年ソウル生まれ。ソウル大卒。人権派弁護士として活動後、2000年に「開かれたウリ党」(現与党「共に民主党」の前身)から初当選し、国会議員を5期務めた。15年5月から16年5月まで党ナンバー2の院内代表。20年8月から「民族和解協力汎国民協議会(民和協)」代表常任議長。

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