
衆院議員の任期満了まで1年を切り、年明け早期の衆院解散・総選挙の臆測が与党内で出ている。開会中の臨時国会で日本学術会議問題の追及を受けているものの、菅義偉内閣は高い支持率を保っており、この勢いを逃さなければ衆院選も有利に運べるとの思惑からだ。首相は、次期米国大統領との会談日程や新型コロナウイルス「第3波」の対応をにらみつつ、政局を仕掛けるタイミングを慎重に見極めるとみられる。
「在任中に一番大事なことは解散時期をいつにするか。首相は毎日毎日、考えているだろう」。12日、自民党の二階俊博幹事長はCS番組収録で後見する首相の胸中を代弁し、こう続けた。「決意すれば、全面的にバックアップする。いつあってもいい」
自民の下村博文政調会長も7日に「年明け早々、(解散の)可能性はある」と発言。その後、来夏の東京五輪・パラリンピック後の可能性にも触れたが、早期解散論が消えない背景には、報道各社の世論調査で7割弱~5割前後の底堅い内閣支持が表れていることがある。
ただ、自民関係者は「米大統領選の混乱で、支離滅裂な国会答弁から世間の目をそらすことができているだけ」と楽観視していない。首相の答弁能力に対する不安も収まってはおらず、「長期間の通常国会は、予算委員会などで野党の攻勢に耐えられない。ボロが出る前に伝家の宝刀を抜かないと後悔する」(自民中堅)との声も。
そこで、取り沙汰されている解散時期シナリオの一つが来年1月初旬に国会を召集し、冒頭、あるいは2020年度第3次補正予算案を速やかに成立させた直後、というもの。首相が施政方針演説で、携帯電話料金値下げや50年までの脱炭素社会実現といった目玉施策を重ねてアピールし、選挙になだれ込めば「この上ない武器になる」(与党関係者)との読みがにじむ。
仮にこの場合、首相の頭を悩ませるのが、米大統領選で勝利を確実にしたバイデン前副大統領との首脳会談だ。来年1月20日の大統領就任式以降の訪米を目指すが、自民選対関係者は「解散後、国民から信任を受ける前の『仮免許』状態で訪米することは外交儀礼上、そぐわない」と話す。つまり、解散から総選挙投開票日の間に挟まらないよう、その日程を調整する必要がある。
最大の課題は、首相が最優先で対応すると明言している新型コロナの全国流行だが、見方は割れる。かたや「コロナがこんな状況で解散のばくちは打たない」(政府高官)。もう一つが「コロナを気にしていたら、何もできないよ」(政権幹部)。解散に関しては従来、石橋をたたくとされてきた首相の胸中はどちらか。
(一ノ宮史成、郷達也)
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November 16, 2020 at 04:00AM
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「支持率高いうちに」年明け早期?解散論 コロナ、訪米…悩む自民 - 西日本新聞
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