報告書の概要を説明する相談部会の長野純彦部会長=2日、県庁
塩田康一知事に報告書を手渡す相談部会の長野純彦部会長(左から2人目)=2日、県庁
報告書は、児相や自治体の体制不備のほか、警察との連携不足など12項目の課題を挙げた。再発防止策としては情報共有徹底など27項目を提案した。
児相については「担当者が度々変わり適切な引き継ぎがなされなかった」と指摘。昨年5月から女児が死亡するまでの間、母子と接触しなかったことなどから「組織としてのチェック機能が働かなかった」と断じた。情報共有不足から一時保護につながらなかったとしルール化も求めた。
璃愛來ちゃんを巡っては、薩摩川内市に住んでいた昨年3、4月、夜間一人で外にいるところを警察に4回保護されたことから県がネグレクトで虐待認定。同7月末に母子は出水市に転居した。同市は女児のあざを把握しながら警察や児相に報告しなかった。両市については危機意識の低さに言及。引き継ぎは「意識が共有されていたとは言いがたい」とした。
相談部会の長野純彦部会長(県母子寡婦福祉連合会事務局長)は「二度と悲しい事案が起きないようお願いしたい」と語った。
報告書を受け取った塩田知事は「指摘された連携強化や児相の配置見直しなどを検討し、速やかに取り組む」と述べた。
相談部会は昨年9月30日に初会合があり、7回開催された。医師や弁護士ら5人で構成。児相や出水市など関係6機関ののべ58人に聞き取りをした。報告書はA4判47ページ。
事件は鹿児島県警が昨年8月31日、璃愛來ちゃんの頭を拳で殴った暴行の疑いで、同居する母親の交際相手の男性(22)を逮捕し、発覚した。鹿児島地検は同年9月21日、男性を処分保留のまま釈放。死因は溺死疑い。起訴か不起訴かの判断は出ておらず、地検と県警は死亡との関連を含めて任意で捜査を続けている。
●鈍い対応、再発防止策急げ
〈解説〉出水市の女児死亡事件を巡り、県が設置した相談部会がまとめた検証報告書は、児童相談所や自治体、警察など関係機関の連携不足や業務体制の不備、危機意識の低さを指弾した。こうした不備が積み重なった結果、一人の幼い命を救えなかった事実を重く受け止め、教訓をいかに生かすかが問われる。
報告書は、各機関の人手不足や職員の専門性の欠如なども指摘。事件の背景として、児相内や関係機関間の情報共有不足、責任の所在の曖昧さなども挙げた。改善が急がれる。
事件から1年が経過したものの、虐待対応の改善の動きは鈍いと言わざるを得ない。出水市は連携の要となる要保護児童対策地域協議会の代表者、実務者会議をいまだに開催していない。県の指導力も求められる。
7月には鹿児島市で1歳と3歳の姉妹が11日間自宅に置き去りにされる事件が起きた。報告書に示された再発防止の取り組みが急務だ。
【報告骨子】
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September 03, 2020 at 08:00AM
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出水4歳女児死亡検証報告書 「関係機関の責任曖昧」 児相など連携不足、リスク判断の甘さ指摘 | 鹿児島のニュース - 南日本新聞
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