米中関係の悪化を懸念する通貨オプショントレーダーは、不確実性に対してヘッジするため主要通貨の代わりとなる取引を利用している。
26日には、香港ドルが３カ月以内に１米ドル＝7.61香港ドルを下回れば利益が出る香港ドルと米ドルのオプションの売買高が14億米ドル（約1500億円）近くに上った。7.64香港ドルの水準に関連した同様のデリバティブも６億4000万米ドル相当売買された。これらはオプションのインプライドボラティリティーが十分に上昇すれば、スポット価格が公式取引バンドである7.75－7.85香港ドルを下回らなくてもトレーダーに利益をもたらし得る。
米証券保管振替機構（ＤＴＣＣ）のデータによると、米ドルと香港ドルのオプション取引は26日のオプション市場で最も活発に取り引きされた通貨ペアの１つだった。台湾ドルのオプション取引も通常より多い。
こうしたオプションを買うトレーダーは、香港ドルのペッグ制が維持されても、人民元のインプライドボラティリティーの上昇から恩恵を受ける可能性が高い。人民元と台湾ドル、香港ドルの変動は、米中通商対立が深まった昨年８月に急拡大していた。
カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース（ＣＩＢＣ）のストラテジスト、ビパン・ライ氏は「米国が制裁を通じ中国と香港に打撃を与えるかどうかを巡り、多くの懸念があるのは明らかだ」と指摘した。
原題：
China Tensions Spur $2 Billion of Bets on Currency Options（抜粋）
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May 27, 2020 at 09:31AM
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米中関係緊張で通貨オプション売買に拍車－香港ドルと米ドルのペア - ブルームバーグ
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