福島医大放射線健康管理学講座大学院生で常磐病院(いわき市)に勤務する沢野豊明医師(31)が、東京電力福島第1原発事故の除染作業に従事するため県外から流入するなどした除染作業員の生活習慣病の有病率は一般の人より高かったとする論文をまとめ、英科学雑誌サイエンティフィックリポーツに発表した。福島医大が29日発表した。
沢野医師は、もともと健康問題を抱えがちな季節労働者が、除染や復興事業のため本県に大量に集まったことで問題が顕在化したと指摘。「今後大災害が起き、復興のため多くの作業員が集まるような場合、その作業員の健康問題に目を向けることは重要だ」と話した。
沢野医師は2016(平成28)年、男性除染作業員にアンケートを実施。10代から70代の作業員123人について、生活習慣などを尋ねたアンケートと健康診断の結果を分析した。高血圧と脂質異常症、糖尿病、肥満の年齢調整後の有病率を調べた結果、脂質異常症が30.4%、肥満が49.0%に上った。同年の国民健康栄養調査の年齢調整後の有病率は脂質異常症が16.1%、肥満が31.2%で、作業員の方が有意に高かった。また、飲酒している人の割合、喫煙率も一般の人より高かった。
南相馬市立総合病院との共同研究で、石川建設工業(南相馬市)が研究に協力した。
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