J3FC岐阜はシーズン半分の14試合を、8勝1分け5敗の勝ち点25で終えた。他のチームより1試合多く消化しているため暫定ながら首位で、五輪による中断期間に入った。ただ、勝ち点2差で5チームがひしめく混戦。抜け出すためには攻守両面で上積みが欠かせない。
「まずは守備から」。リーグトップの9得点を挙げて攻撃を引っ張った川西はよく口にする。今季から率いる安間監督の印象的なフレーズは「勝ち点1を確保して3を取りにいく」。着実に勝ち点を積み上げていくために、チーム全体で高い守備意識が浸透している。失点数はリーグで3番目に少ない13。リーグ屈指の高さを誇る三ツ田、主将の甲斐、藤谷のDF陣を中心に粘り強く守る。
リスクを冒さない試合運びが目を引き、攻撃は縦に速く、相手DFの背後のスペースを突く。ドリブルとクロス、パスはリーグ最少。川西は「自分は去年は3タッチ以上のゴールが多かったが、今年は1タッチが多い。チームの動き方を考えられているので結果につながった」。
セットプレーが強みになっており、ゴール数で川西に続くのが3得点の三ツ田。吉浜らが精度の高いボールを供給し、長身の選手がそろう。全21得点のうち、9得点がセットプレー絡みだ。
先制した試合は8勝2敗。前半をリードして折り返した試合は6勝1敗。安間監督は「最終ラインに屈強な選手を起用する中で、先行逃げ切りのパターンで勝ち点を取ってきた」と振り返った。
一方で、課題も見える。甲斐は「シーズンが経過するにつれ、自分たちがボールを保持して試合を落ち着かせる展開ができていない」と語る。
「相手がシステムを変えてきたときに融通をきかせて守れていない」。下位に取りこぼしたYS横浜、今治戦と後半に猛攻を受けて逆転負けした長野戦。甲斐は共通点を挙げ、ピッチ内での対応力を課題に挙げる。
クリア数はリーグ最多。攻め込まれながらも最終ラインではね返すのは強みだが、直近の長野戦ではクリアが小さくなり、セカンドボールを拾われて相手の勢いを止められなかった。守備から攻撃につなぐ展開の構築も求められる。
安間監督は「昇格に向けて突き抜けるには、ペナルティーエリア内の侵入回数を増やしたい」と先を見据える。開幕直後にJ1浦和から加入した柏木や、吉浜ら足元の技術が高い選手はいる。「ポゼッション志向にはしないが、エリア内に行くためにボールを握らないといけない」と中断期間に取り組む構えだ。
指揮官は「(開幕時に)センターFWを獲得できなかった」と明かしたことがあった。前半戦後には「ドリブル突破からのシュートがない。個人で打開できる選手は貴重」と話した。昨季は逃したJ2昇格へ。8月末の再開に向けて戦力の底上げはもちろん、補強の動きも鍵になる。
カテゴリ: FC岐阜
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