政府が2050年の「温室効果ガス排出実質ゼロ」の目標を打ち出し、日本でも脱炭素をめざす流れが加速している。素材メーカーでは研究開発の負担やコスト増を懸念する声が強いが、東レの日覚昭広社長は「日本の技術力を生かせるチャンスだ」と意気込む。
当社も50年に温室効果ガス排出実質ゼロ、30年度には13年度比30%削減を掲げています。政府目標の根拠はわかりませんが、30年度に「46%削減」を掲げたので、社内でも上乗せに向け議論しています。
脱炭素の流れは、技術力がある日本にとって大きなチャンスです。当社は風力でつくった電力で水を電気分解し、水素を生産する技術開発を進めています。これができると、水素の値段が現在の10分の1以下になります。山梨県内の工場などに6月から(太陽光発電でつくる)「グリーン水素」を供給する事業にも携わっています。
私は、「環境プレミアム」なんてないと思っています。それは、「環境に良いから高く買ってもらえる」という考え方は甘いということです。既存の製品よりも付加価値をつけた上で、安くしないといけません。
たとえば、石油からつくられ…
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からの記事と詳細 ( 「環境にいいから高い、は甘い」東レ社長が見たチャンス [景気アンケート2021年春] - 朝日新聞デジタル )
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