働き方や生活スタイルを大きく変えた新型コロナウイルス禍。神戸新聞と漫画家の細川貂々さんのコラボ企画「生きるのヘタ会? てんてん×神戸新聞」で「コロナ禍の生きづらさ」をテーマに声を募ったところ、50件を超す投稿があった。仕事を失ったり、人間関係に亀裂が入ったり…。目下、兵庫県などには3度目の緊急事態宣言が発令中で、心身の疲労の訴えも深刻だ。(中島摩子)
「コロナ失業」の悩みを寄せたのは「ゆきさん」。「昨年の緊急事態宣言後、旅行会社での仕事、契約終了となりました」「1年たってまた同じことの繰り返し。周りは同業で失業した人だらけ。だんだん、朝起きられなくなり、起きても仕方がない。気晴らしにランニングしても、いつまで走るんだろう、って思う」
時短営業や休業などによる収入減も深刻だ。
「そらさん」は「旦那さんのお給料が大幅に減ってしまい、毎日の生活が苦しいです。なのでアルバイトにも行ってもらっていますが、家族みんな持病もあり、本当に不安です」。
忙しすぎて「つらい」と明かしたのは20代の「しそごはんさん」。昨年、コロナの影響で内定を失い、その後に何とか就職した。しかし、「(就職先は)コロナが広がるほど忙しくなる職場です。繁忙期がずっと続いて、どんどん先輩社員が辞めていきます。ストレスでとうとう胃炎で倒れました。でも職場は痛み止め飲んで働けと言います。働くのってこんなつらいことなんですか?」
コロナ禍は、職場の人間関係も変えた。「ぴのさん」は、休日に出掛けたことなどを同僚に陰でいろいろと言われ、「人間関係が難しくなって、昨年9月ごろに辞めました」。それからは「気持ちが落ち込んで、家にこもっています」。
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大学生の悩みも深刻だ。就職活動中の4年生の「FKさん」は「ウェブで説明会を聞き、ウェブで面接を受ける日々。ストレスが溜まっても友人と遊びに出かけることもできません。大学の講義はオンラインのみ。孤独とストレスに耐える日々です」とつぶやく。
コロナ禍が表面化させた「価値観の違い」で苦しむ人も少なくない。
「同居の親は、マスクなどの感染対策をしていたら、外出したい派。私は元医療従事者なのでピリピリ。それぞれボーダーラインが違うので、時にはけんかになることも」(30代、meemeeさん)
連休中などの帰省を巡る考え方も人それぞれで、50代の「進さん」は「都会に住み働く兄弟が、今までと同じように帰省して来る」「兄弟間で、温度差があり完全に亀裂が入った」とつづった。
一方、遠出を自粛し、苦しんでいるのは40代の「ふゆさん」。「高齢で働く親が、息苦しさで微熱が出たと聞いても、他県の私は、感染が拡大する関西の両親のもとに向かうわけにもいかず。もう、最悪の事態も覚悟して、日々を過ごしています」
緊急事態宣言が初めて出された昨春、1年後に感染がここまで拡大するとは想像できなかった。そして今なお、先行きは不透明だ。
50代の「きくこさん」は「独身ですが1人で生きるのがしんどいです。コロナ禍で人と接触ができなくなり、さらに1人がつらくなりました。心から話し合える友人はいません。(中略)コロナ禍では新しい人と知り合えることもなく、つらいです」。
60代の「グランドキャニオンさん」は「週に1度の買い物以外、密を避けての生活。毎日3食作り、食べて、寝る生活」といい、「自由に旅行や会食ができる日を待ち望んでます」と、多くの思いを代弁した。
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