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Tuesday, August 4, 2020

ピレリ、問題は高い摩耗と極端な力に起因 - ESPN F1

© Andrew Boyers/Pool via Getty Image

F1タイヤサプライヤーのピレリはイギリスGPで発生したタイヤトラブルの原因について、高い摩耗レベルと極端な力が組み合わさった結果だったと結論づけた。

レースウイナーのルイス・ハミルトン(メルセデス)はファイナルラップで左フロントタイヤにパンクチャーを抱え、3本のホイールだけでチェッカーフラッグを受けており、30秒以上あったリードは終わってみればわずか5秒にまで縮まっていた。ハミルトンより数周前にはチームメイトのバルテリ・ボッタスに加えてマクラーレンのカルロス・サインツも左フロントタイヤのトラブルに見舞われている。

3人とも、アルファ・タウリのダニール・クビアトがクラッシュを喫したことを受けてセーフティカーが出動した13周目の終わりにタイヤを交換し、そこからハミルトンは39周のロングスティントを1セットのタイヤで走りきってゴールしているが、それぞれのチームが考えていたオリジナルの戦略よりも長い周回数となった。

他に、12名のドライバーが同じタイミングでタイヤを履き替えており、彼らはトラブルを抱えていなかったものの、全車に高いレベルの摩耗が確認されている。

今回のトラブルの調査を終えたピレリは、1セットのタイヤで例外的なロングスティントを走ったことで高い摩耗レベルが引き起こされ、構造がシルバーストーンのもたらす極度の力に対応できなくなり、最終的に3台のマシンにタイヤトラブルが発生したと結論づけた。

ピレリは声明で「鍵となった理由は、個別のレースにおける一連の環境により、2セット目のタイヤが非常に長く使用されたことにある。2度目のセーフティカーピリオドにより、ほぼ全チームの予定していたピットストップを早めることとなり、その結果、カレンダーの中でも最も要求の厳しいコースのひとつで、レース距離の4分の3以上となる約40周という非常に長い最終スティントを走ることにつながった」と説明。

「2020年型F1マシンのペースが著しく向上(ポールポジションは2019年に比べて1.2秒速かった)したことと相まって、タイヤには史上最も速いF1マシンによって生み出される力がかつてないほどかかり、イギリスGP終盤の数周は非常に厳しいものとなった」

「この総合的な結果がタイヤにとっては最もチャレンジングな作動条件だった。その中で、非常に多くの周回数を走ったことで(シルバーストーンでは最も厳しくなるとして知られる)左フロントタイヤに最大限のストレスがかかり、結果的に高い摩耗が発生したことで極度の力から保護されない状態になっていた」

F1サーカスは今週末も同じシルバーストーンでグランプリに臨むことになっているため、タイヤの適合性に関する懸念が高まっている。

ただ、すでにピレリがシルバーストーンの2戦目にイギリスGPよりもひと段階柔らかい組み合わせのコンパウンドを用意することは決まっており、チームらはタイヤトラブルにつながった40周のスティント走破といった試みを思いとどまることになるだろう。

理論上、柔らかいラバーの方がデグラデーションの発生が早く、タイヤにかかるリスクを踏まえれば今度のレースではロングスティントを狙うよりも2ストップ戦略を強いられることになるだろう。

また、ピレリはタイヤへのストレスを軽減するため、規定されている最低限のタイヤ圧を増やすつもりだとも明かしている。

© ESPN Sports Media Ltd.

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