スターとはそういうものだ。臆することがない。むしろ注目を集めている時、緊張をするような極限の場面の方が高いパフォーマンスを発揮する。それはまさにプロ3年目 藤原恭大外野手にも当てはまる。
「それは高校時代の指導のおかげだと思います。カメラとかお客さんとかは意識しないのではなく意識しながらやっていましたから」
藤原はそう言って大阪桐蔭高校時代の西谷浩一監督の指導方法に感謝をする。甲子園常連の名門である母校のグラウンドには当時、毎日のようにマスコミが取材に来ていた。通常であれば「気にせず練習をしろ」と選手に指示するところだが、西谷監督は違った。
「甲子園では多くのファン、テレビカメラの前で行う。いつも見られていると思って練習をしろ。せっかくの機会なのだからテレビカメラを向けられていることを意識すればいい」
この言葉が一年生だった藤原の心に響いた。元々は人見知りで目立つことは得意ではなかったが目標としている甲子園優勝のためには避けては通れない道であることを理解した。だから、いつもマスコミの姿をグラウンドで見つけるとここぞとばかりにアピールした。人前でどのようすれば能力を発揮することが出来るかを考えるようになった。
「慣れたからといって大観衆の前で緊張しないということはさすがにありません。だから、緊張する中でどこまで自分のプレーを出来るかを考えながら取り組みました。甲子園に何回も出させてもらって、いい緊張感を感じることが出来るようになった。緊張をある程度、楽しめるようになりました」と藤原は言う。
藤原は高校3年になった時に「ドラフト1位指名される選手になる」という目標を掲げ、実現させた。マリーンズがドラフト会議で3球団競合の末、クジで引き当て入団をした。そして次なる目標を打ち立てた。
「多くのファンの方にすごい期待をしてもらっている。期待に応えられるような選手に絶対にならないといけないと思いました。だからインタビューで聞かれた時は『なりたい』ではなく、『日本を代表するプレーヤーにならないといけない』と答えています」と藤原。
真夏になると高校時代の原点を思い出す。注目をされることを力に変え、緊張感の中で期待に応えられる選手になるよう指導された日々。8月13日からスタートするプロ野球の後半戦において注目を集め、ファンの期待に応えられる選手であるために背番号「2」は汗を流す。
文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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