須賀川市の中古車販売店で経営者の男性（３７）＝鏡石町＝が殺害された事件で、現場に男性の財布やスマートフォンなどの貴重品が残されていたことが２４日、捜査関係者への取材で分かった。捜査本部は男性が顔見知りと何らかのトラブルになった可能性もあるとみて、スマホの解析を進め、交友関係を中心に捜査している。
捜査関係者によると、男性の着衣に乱れはなく、現場は明確に荒らされた形跡はなかった。
男性の死因は頭を銃で撃たれたことによる脳の損傷だが、傷は頭頂部付近にあり、体内から銃弾１発が見つかったことも判明。現場の状況などから、男性は妻と電話中に低い姿勢になり、犯人はその上から撃った可能性もあるとみている。
捜査本部は２４日も現場検証を行った。
登下校、通学路の警戒強化
殺人事件の発生を受け、須賀川署などは２４日、犯人が凶器を持ったまま逃走している恐れがあるとみて、須賀川市内で登下校時間帯の通学路の警戒を強化した。当面の間継続する。
同市の西袋一小では、校門付近で児童の安全を見守る署員らの姿があった。仕事前に児童を車で送った会社員女性（４３）は「犯人が捕まっておらず怖い。事件が解決するまで車での送迎を続けたい」と表情を曇らせた。市教委は２３日、市立小中学校の保護者に対し、登下校時の注意を促すメールを配信した。
事件現場付近の須賀川桐陽高も２３、２４の両日、保護者にメールで注意喚起。複数人での登下校を呼び掛けたり、授業時間を短縮するなどの措置を取った。同校は事件の推移を注視し、２５日以降も短縮授業を続けるとしている。
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