人間関係は、人生の大きな部分を占める。今ほど、強くそう感じる時はないかもしれない。
家族であれ友人、知人、恋人、オンラインでも現実の関係でも、どんな関係もすべて私たちに喜びと同時に、いいものもそうでもないものもあるにせよ、広範にわたる感情を与えてくれる。
「人間関係は、個人と個人の間に築かれるものですから、どのような結びつきの中でもどんな人とその関係を成立させようとしていて、一緒にいる時の関係性はどんなものか、個人としても自分はどんな人間か、関係性における自分はどんな人間かなど、いくつか考えるべきことがあります」とCounselling Directory(イギリスのカウンセラーやセラピスト検索のウェブサイト)のメンバー、ビバリー・ブラックマンは説明する。
「自分が同じパーソナリティだと思っている人がほとんどですが、1人でいる時の自分と、人間関係の中で表面化してくる自分の性格的な特徴が異なる人がいかに多いか、驚きます。それはすべて、各個人の精神病理学(過去や子どもの頃の人間関係の経験をもとに築かれた心のあり様など)によって異なるのです」
「例えば、非常に独立心が強い人は、恋愛では非常に服従的か共依存になるかもしれません。なぜなら、愛されたり関係性を続けたりするためには、相手を喜ばせる必要があると経験から学んでいるからです。同様に、上司に対してかなり服従的な人は、仕事で服従的になる必要があるのを緩和する方法として、恋愛ではかなり過剰に支配的になるかもしれません」。
自分にはどんな関係性にあるのか、必ずしも明らかにわかるとは限らないが、どのスタイルなのか判断する目を持っていると役に立つ。そこで、以下に5つの異なる人間関係のタイプと、自分はどのタイプなのか分析する方法をビバリーが教えてくれた。
1:健康的な関係
健康的なカップルの関係は、2人の個人の間で折り合いをつけて築かれているもの。つまり、それぞれの個人が深いレベルで相手を心から気遣い、尊重し、相手の経験に関心を持ち、理解できるということです。
2人の人間のバランスで、信頼や誠実なコミュニケーション、妥協が必要です。突然やってくるわけではなく、一目惚れがすべてでもありません。相互関係の上に築かれた深いつながりです。
自分の心にも相手に対しても正直で、バランスをとりながらコミュニケーションし折り合いをつけることができる2人の人間であることが必要。心のなかで、お互いが相手を支えることが求められるのです。
2:自立した関係
自立した関係とは、つながりを持ってはいるけれど、自主性をより重んじる2人の関係。この関係は、コミュニケーションや共感力に欠けることがよくあります。相手に対してあまりに自立心が強いと、自分の人生に相手を十分に加えないので、パートナーシップはバランスを失します。
自立した関係は最初は健康的な関係として始まることが多いのですが、次第に関係性の価値を見失い、当たり前のことのように思い始め、時に努力することを忘れてしまいがちです。
自分の個性を維持するためにはある程度の自立心は必要ですが、完全な自立はカップルを大きく隔ててしまいます。
自立した関係のひとつの例は、いわゆる"空の巣症候群"のカップルです。子育てに求められる役割を果たし、おそらくは子育てに集中している間はカップルとしての関係性を後回しにしてしまった。子どもたちが巣立つと、2人の関係性がかなり希薄なものに思えてくる。
カップルとしてのつながりはあるけれど、共感や心遣い、相手を心の中で支え、カップルとして機能するようにする力がもはやそこにはなくなっているかもしれません。
過剰に自立心が強いと、相手に対する関心のなさや無神経さとなって現れて、2人の間の信頼が試され、関係が壊れてしまう場合もあります。
3:共依存や相手に依存する関係
共依存や相手に依存する関係とは、相手にほぼ完全に依存していたり、関係性を使って2人を定義づけたりするもの。極端に聞こえるかもしれませんが、関係としてはよくあるシナリオです。
パートナーなしの人生など想像することすら不可能なような気がして、自分の人格を見失ってしまうことがよくあります。自分の自我(自意識)が相手と切っても切れなくなり、ほとんどの場合、"私"ではなく"私たち"と言います。2人の関係から自分の正当性やアイデンティティを獲得して、自分が関係の一部を作っている個人になるのではなく、関係が自分を定義づけてしまうのです。
関係を良くするためのことをしても、それが自分の損失になってしまうのです。波風を立てる場合は対立や不一致を避けます。
共依存と妥協は異なります。バランスの取れた関係を持ちながら、誰でも自分という個人に戻り、自分の考えや感情、友人、関心を持つスペースがある程度必要です。共依存関係は個人として存在する余地がないので、抑圧感や圧迫感を感じるのです。
4:支配/服従する関係
この関係にバランスは取れていません。大抵の場合、1人が相手に対して支配的で、その相手は譲歩し、2人が強いパートナーと認める方のすることについて行くことを学びます。
もし共依存の関係が一緒にくっついていることだとしたら、この関係性では、1人がもう1人の後ろに立っています。支配的なパートナーの方は大抵の場合、相手にほとんど共感せず、関係性を持っていることを、自分は思いやりがありバランスの取れた個人だというイメージを投影することに利用します。
服従的なパートナーは自信や自己肯定感があまりないことが多く、少なくとも自分たちには関係性があり、そうでなければ1人になってしまうから、そのまま関係を維持した方がいいと自分たちに言い聞かせていることが多いのです。
こうした関係性を持つ人には理由があり、そうすることで自分たちは完全になると多くの場合考えているのです。バランスに欠け、信頼に欠け、理解に欠け、妥協に欠け、共感に欠けています。どちらかが決められた役割から逃れようとすると、敵対的な状況が生まれてしまいます。
5:有害な関係
「有害な関係」というのは包括的な用語です。このような関係性は、大抵の場合、本人も"どうやって、なぜ、このような関係にのめり込んでしまったのか"と驚くことが多いのですが、離れることはほぼ不可能です。さまざまに異なるタイプの毒がありますが、以下はその例で、これがすべてではありません。
- 身体的、精神的あるいは言葉による虐待を受ける。
- 1人がもう1人の生き方を非常にコントロールしている。例えば、誰と一緒にいるか、誰と会話するか、どこへ行くか、何をしているか、どんな振る舞いをするかなどを検閲する。プライバシーや人権がないレベルまで、相手を詳しくチェックする。
- 尊敬や共感に欠ける。その関係性のなかで、相手に大声で言い負かされたり、軽く扱われたり、昔の話を持ち出して苦痛を感じさせられたり、恥をかかされたりするのがわかっているので、もう1人は辛さを表すのをほぼ諦めてしまう。また、1人が口論で相手を抑え込もうとする。
- 行動の結果として起こることに対する責任感に欠けている。1人が常に相手を非難したり、精神的な虐待をしたりして、その関係のなかで生じた誤りを相手のせいにする。バランスが取れておらず、妥協や共感、理解しようとする努力がない。
健康的な関係を作るには?
健康的な関係を作り上げるのにもっとも重要なのは、まず自分をありのままに理解し、健康的でバランスの取れた関係を築く努力をする準備ができていること。自分の中の悪魔を知り、意識していれば、それをコントロールして関係に影響を与えないようにできる状況にあるといえます。
同様に、自信と自己肯定感のバランスがよく取れていれば、何かフォーカスしたり直したりする必要が生じた時に、パートナーにそれを言葉で表現することができ、2人にとって心地よい関係が維持されるでしょう。
人間関係は容易なものではなく、突然起こることでもありません。関係性には、多くの自己認識やマインドフルネス、効果的にコミュニケーションする能力、ギブ&テイクできる能力が必要です。健康的な関係にも対立や口論はもちろんありますが、健康的な関係と不健康な関係の違いは、口論が、停滞や非難ではなく、変化や前向きな動きにつながることです。
Translation: Mitsuko Kanno From Red UK
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