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Friday, July 17, 2020

セルビア・コソボ首脳会談、関係正常化見通せず - 日本経済新聞

【ベルリン=石川潤】20年以上対立するセルビアのブチッチ大統領とコソボのホティ首相が16日にブリュッセルで会談した。バルカン半島の安定を目指す欧州連合(EU)が仲介した。2年ぶりに両国交渉が再開したことになったが、関係の正常化はまだ見通せない。

セルビアのブチッチ大統領(右)と歴史的に同国と関係の深いロシアのプーチン大統領=AP

セルビアのブチッチ大統領(右)と歴史的に同国と関係の深いロシアのプーチン大統領=AP

「建設的な議論が関係正常化につながることを期待する」。16日夜、仲介役のEUのボレル外交安全保障上級代表はこう力を込めた。会議では紛争当時の行方不明者の扱いや経済協力などについて話し合われた。9月初めには次の首脳会談を開くことが決まり、一定の前進が見られた。

2年ぶりに両国が交渉を再開したのは、関係正常化が両国が目指すEU加盟の条件になっているためだ。EU側には「欧州の火薬庫」と呼ばれたバルカンの安定という狙いがある。米中ロやトルコが触手を伸ばすこの地域に自ら関与し続けることこそが、欧州の安定につながるという考え方がある。

もっとも、EUがもくろむように、このまま両国関係の正常化交渉が進むのは難しい。16日の会談後、セルビアのブチッチ氏は「彼らが被害者で我々が悪役という話を聞かされて愉快なはずがない」と早速、けん制球を投げてきた。

コソボは「セルビアのエルサレム」とも呼ばれる、セルビア正教の聖地だ。野党がボイコットした総選挙で圧勝したばかりとはいえ、反政府デモも頻発している。簡単に譲歩すれば自らの政治生命に関わりかねない。

もともとセルビアはロシアや中国と親密で、両国を頼りにコソボの国連加盟を阻止してきたという経緯がある。ブチッチ氏はロシア、中国とEUをてんびんに掛けている可能性もある。米国も含めて大国の思惑が複雑に絡む中、両国の関係正常化は簡単には進みそうにない。

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July 17, 2020 at 12:45PM
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