マンスリーマンションとは、1ヶ月から数ヶ月単位での利用を想定した短期賃貸マンションを指します。長期の出張や旅行、就職活動などにおいては、一時的な拠点として有効な選択肢の1つです。
しかし、通常の賃貸物件と比べて賃料が高いといったイメージがあり、借りるのをためらってしまうケースもあるでしょう。今回は短期利用を想定したうえで、マンスリーマンションの費用の仕組みや注意すべき点を説明していきます。
マンスリーマンションの料金システムと一般的な賃貸物件との違い
マンスリーマンションでは、一般的な賃貸物件と異なる料金システムが採用されています。ここでは、マンスリーマンションの費用について、通常の賃貸物件との違いに触れながら詳しく見ていきましょう。
家賃は割高な傾向
マンスリーマンションは、同じ条件の一般的な賃貸物件よりも家賃が高い場合が多いです。地域や条件によって多少の違いはあるものの、マンスリーマンションの賃料の目安は、通常の賃貸物件よりも2割程度高いといわれています。
初期費用は安く抑えられる
地域差はありますが一般的な賃貸物件では、敷金として家賃の1～2ヶ月分、礼金として家賃の1ヶ月分の費用が発生し、そのほかにも仲介手数料がかかります。そのため、前家賃も含めて初期費用として用意すべき金額は、家賃の4～5ヶ月分となることも少なくありません。
一方で、マンスリーマンションでは敷金や礼金が発生することはなく、仲介手数料もほとんどの場合で不要とされています。初期費用を抑えられる点は、マンスリーマンションを借りるうえで1つの大きなメリットだといえるのです。
敷金の代わりとして、契約時に退去後の清掃費を先に支払う必要があるものの、金額自体はそれほど高くありません。
たとえば、「1ヶ月までの利用は1万円」「1～3ヶ月であれば1.5万円」「3～7ヶ月なら3万円」といったように、契約日数によって金額が算出される場合は、短期利用であれば敷金よりも安く抑えることが可能です。
会社ごとに料金体系には多少の違いがあるため、契約の前に調べておきましょう。
水道光熱費は定額制である場合が多い
マンスリーマンションでは、契約した不動産会社が水道と電気、ガスの開通を行ってくれるため、自分で手続きをする必要はありません。なかにはインターネット回線が利用できる物件もあり、入居準備の手間を省ける点が大きな特徴です。
利用料金は1日あたり、もしくは1ヶ月あたりの定額制である場合がほとんどであり、あらかじめ賃料に組み込まれているケースもあります。ただし、水道の出しっぱなしなどで基準量を超えてしまった場合には、追加料金が発生することもあるため注意が必要です。
1ヶ月単位で見ると、水道光熱費は通常の賃貸物件より割高な傾向があるものの、定額制となっていることで費用計算がしやすいところはメリットだといえます。
マンスリーマンションは一概に高いとはいえない
単純に家賃だけを比べてしまえば、確かにマンスリーマンションは通常の賃貸物件よりも高いといえます。しかし、その分初期費用が抑えられ、何より家具家電付きであるため、一概に割高であるとは言い切れません。
一般的な賃貸物件は、短期利用であっても敷金や礼金、家具家電などの購入や搬入にもコストがかかります。そのため、数ヶ月の短期利用であれば、マンスリーマンションのほうがお得である場合も多いのです。
ただし、本来入居するはずだった期間よりも前に退去するケースでは、解約のために違約金が発生してしまうこともあります。入居期間が明確であり、かつ数ヶ月以内の短期間であることが、マンスリーマンションを利用するうえで重要なポイントとなるのです。
借りる前に知っておこう！ マンスリーマンションを契約する際の注意点
マンスリーマンションは、入居にかかる費用全体から見れば決して割高ではなく、短期での利用においてはとても利便性の高い物件です。しかし、借りる前には知っておかなければならない注意点もあります。
ここでは、契約前に気にしておくべき点について見ていきましょう。
家賃は一括前払い制が基本
マンスリーマンションでは、契約時に契約期間分の家賃を一括で前払いするのが一般的です。たとえば、数ヶ月にわたって契約を結ぶ場合には、それだけ最初に支払う金額も大きくなるため、まとまった資金を用意しなければなりません。
また、定額分の水道光熱費やインターネット利用料金、清掃費なども初めに支払うケースが多いです。物件や不動産会社によっては、月払い制に対応してもらえるところもあるため、費用面に不安がある場合には細かな条件に目を通しておきましょう。
途中で解約をするケースでは、運営する会社や物件によって細かくルールが分かれます。しかし、先払いしている家賃に関しては、ほとんどの場合で戻ってこないのが現状です。
そのため、あらかじめ契約期間を明確にしておくことや、契約前に解約時のルールまできちんと確認しておくことが大切となります。
事前に内見ができない場合がある
マンスリーマンションの場合は、次の契約の直前まで以前の入居者がいるケースもあるため、契約前に部屋に入って確かめられないことがあります。ホームページなどに記載されている写真を見て、不安な点があれば不動産会社に確認をとり、事前に解消しておきましょう。
まとめ：家賃だけではなく費用全体を見てマンスリーマンションの利用を検討しよう
・マンスリーマンションの家賃は、通常よりも2割程度高くなる
・敷金や礼金、仲介手数料がかからない場合がほとんどであり、初期費用は抑えられる
・水道光熱費は基本的に定額制であり、規定量を超えた場合には追加料金が発生する仕組み
・利用料金は一括前払い制であるケースが多いものの、物件によってルールが異なるため要確認
・事前に内見できないこともあるので注意が必要
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May 29, 2020 at 03:34PM
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