糖尿病前症に該当する人は、骨密度が高いにも関わらず骨折リスクが高いとするデータが報告された。また、米国成人の骨密度には経年的な減少傾向が見られることも分かった。上海交通大学のChi Chen氏らの研究によるもので、詳細は「Diabetes Care」5月号に掲載された。 糖尿病は骨粗鬆症のリスク因子の一つであり、糖尿病患者は骨折リスクの高いことが知られている。一方、2型糖尿病の発症前段階に見られることの多い肥満している状態では、骨密度がむしろ高いことも報告されている。 Chen氏らは、2005~2014年の米国国民健康栄養調査のデータを基に、40歳以上の成人の大腿骨頸部および腰部の骨密度と骨粗鬆症有病率の経年的推移を調査した。また、耐糖能レベルの相違(正常耐糖能5,162人と糖尿病前症5,310人)と、骨密度、骨粗鬆症有病率および骨折の既往との関連を検討した。 まず、経年的変化を見ると、糖尿病前症該当者では2005年以降、大腿骨頸部と腰椎の骨密度が低下してきており、骨量減少または骨粗鬆症の有病率の上昇傾向が認められた。年齢別の解析では、男性は60歳未満、女性は60歳以上でその傾向が強く認められた。また、大腿骨頸部の骨密度で判定される骨量減少または骨粗鬆症の有病率の経年的な上昇傾向は、糖尿病前症該当者だけでなく、正常耐糖能者でも観察された。 耐糖能レベル別の比較からは、糖尿病前症該当者は骨密度が高く、大腿骨頸部で判定される骨量減少または骨粗鬆症の有病率が低いことが分かった。その一方で、股関節骨折の頻度は、正常耐糖能者よりも糖尿病前症該当者の方が高かった。 以上をまとめると、40歳以上の米国成人の骨密度は、耐糖能が正常か糖尿病前症に該当するかに関わらず2005年から2014年にかけて低下傾向にあり、その傾向は60歳未満の男性でより顕著だった。また、糖尿病前症該当者は骨密度が比較的高い可能性があるものの、骨折リスクは高い傾向が認められた。 著者らは「正常耐糖能から糖尿病前症への進行に伴う骨の変化を詳細に検討し、増加が続く骨粗鬆症患者の骨脆弱性を抑制するための治療介入法を確立するため、さらなる研究が必要」と述べている。 [HealthDay News 2020年5月12日]
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