
野党共闘という甘い夢に酔い痴れ、「禁断の果実」を口にした立憲民主党が、惨敗という予想外の結末によって窮地に立たされている。いまだ革命の夢から醒めぬ共産党。その票ほしさに政権交代のチャンスをドブに捨てた野党第1党。 【写真4枚】まさかの敗北を喫した議員たち ***
“勝者なき戦い”と評された今回の総選挙だが、“敗者”が存在しなかったかといえば話は別である。 メディア各社による事前の世論調査で、単独過半数割れの危機が取り沙汰された自民党は、絶対安定多数となる261議席を獲得。公明党や国民民主党は議席を増やし、日本維新の会に至っては約4倍に伸ばしている。それに比して、野党共闘を先導し、総選挙での躍進が期待されながら、議席を減らした立憲民主党と共産党が“敗者”なのは誰の目にも明らかだ。 政治部デスクによれば、 「立民は小選挙区で9議席増やした一方、比例はマイナス23議席と激減させている。つまり、選択肢の少ない小選挙区で議席を微増させたものの、比例では維新や国民民主に大量の票が流れてしまった。共闘路線が裏目に出た格好です」 立民の枝野幸男代表が辞任したのも当然の結果だろう。政治アナリストの伊藤惇夫氏はこう語る。 「今回の総選挙は“顔のない選挙”でした。唯一の例外は維新の吉村洋文・大阪府知事くらいで、自民党にしても、かつてのように“安倍さんがいるから”“小泉純一郎さんの政党なら”といった理由で投票する有権者は少なかったはず。枝野代表の顔が立民の票に結びついたケースなど極めて稀でしょう。選挙で問われたのは、むしろ政党の地力や実力であり、そこで浮き彫りになったのが立民の未熟さです。政策や選挙戦略の練度、地域に根を張った後援態勢など、自民に比べて脆弱な面が次々に露呈しました」
共産党との選挙協力で失ったもの
それは虎の子の“野党共闘”も例外ではない。 作家の佐藤優氏は次のように指摘する。 「結局のところ、立民は共産党との選挙協力について足し算だけを考え、引き算は頭になかった。1万~2万票とされる各小選挙区の共産票を取り込めると計算しながらも、それによって失うものの大きさを理解していませんでした。たとえば、立民最大の支持団体である連合傘下の組合の多くは、経団連に加盟する企業の組合なので共産党への忌避感が強い。共産系の民商・全商連と協力関係にない個人事業主らも、共産党と連携する立民を支持しなかったでしょう。さらに、公明党の支持母体である創価学会は、〈混ぜるな危険 立民共産〉をスローガンに、本腰を入れて自民候補の選挙運動を行いました。共産党と手を組むということは、これほどのリスクを伴う禁じ手だったのです」 結果、立民が誇る二人の“無敗の男”にまで土をつける事態となったのである。
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