米Microsoftの共同創業者、ビル・ゲイツ氏が昨年3月に会長を退任した背景には、2019年に女性従業員が同氏との性的関係について取締役会に申し立てていたことがあると、米Wall Street Journalが5月16日(現地時間)、この件に詳しい情報筋の話として報じた。
Microsoftの女性エンジニアが、ゲイツ氏と長年にわたって性的関係を持っていたと取締役会に書簡で申し立てたという。取締役会は2019年後半に法律事務所に調査を依頼し、この調査中、取締役の一部はゲイツ氏が会長として不適切だと判断したという。
ゲイツ氏は取締役会の調査が完了する前、取締役会がこの問題について正式な決定を下す前に辞任したとしている。
退任の発表の際、ゲイツ氏は退任の理由を自身の慈善財団Bill&Melinda Gates Foundationでの世界の健康や気候変動への取り組みへの関与を増やすためとしていた。同氏はウォーレン・バフェット氏の持株会社Berkshire Hathawayの取締役も辞任した。
Microsoftの広報担当者はWall Street Journalに対し、「Microsoftは2019年後半に、ゲイツ氏が2000年に従業員との親密な関係を始めようとしたという申し立てを受けた。(中略)Microsoftは調査中、申し立てた従業員に広範なサポートを提供した」と語った。
ゲイツ氏の広報担当者は「ほぼ20年前に、友好的に終わった関係があった。退任の決定はこの問題とは無関係だ」と語った。
ゲイツ氏と同氏の妻、メリンダ・フレンチ・ゲイツ氏は5月4日、離婚を発表した。2人は声明文で「われわれの関係について多くの検討と努力を重ねた結果、結婚を終わらせることを決定した」としていた。
メリンダさんがワシントン州キング郡上級裁判所に提出した離婚の請願書には、結婚が「取り返しのつかないほど壊れている」と記されているという。
Wall Street Journalによると、メリンダさんは2019年以来、何度か弁護士に離婚について相談していたという。メリンダさんの懸念の1つは、性犯罪で有罪判決を受けた後自殺した資産家、ジェフリー・エプスタインと夫の関係だったという。ゲイツ氏の広報担当者は、同氏は2019年に慈善活動の一環でエプスタイン氏に会ったが、同氏はそれを後悔していると語った。
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