「いつもみたいな謝り方せな、あかんのちゃう?」
二〇一八年三月、津市職員の男性は同僚職員に言われて、その店から自宅へ引き返した。市から補助金をだまし取ったとして詐欺の疑いで逮捕された相生町自治会長、田辺哲司容疑者(60)が実質経営する飲食店では、市職員の宴会がたびたび開かれていた。男性が体調不良で欠席したため、田辺容疑者への謝罪を求められていた。男性は頭髪をそって店へ戻り、土下座をした。
周りで市幹部を含む数人が見ていた。「田辺会長への謝罪といえば土下座、丸刈りが当たり前だった」と男性。「見せしめのようだった」と顔をゆがめる。男性の「謝罪」は一度や二度ではない。田辺容疑者の意に沿わない職員が幹部職員らを介して呼び出されることが日常化していた。
自治会長は地域の顔役だが、ここまで異様な関係が生まれたのはなぜか。市の調査チームの中間報告書によると、発端とされる出来事が、田辺容疑者が自治会長に就任した翌年の一四年にあった。夏には市議(当時)が議会応接室で、秋には市へ苦情を申し立てた市民が教育長室で、それぞれ土下座をさせられた。報告書は、この二件が職員の間に広まり「(田辺容疑者への)警戒心・...
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