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バイデン米政権のチームは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が制御不能の状況に陥りつつあり、感染拡大を封じ込めるとした新大統領の公約実現を危うくするとの懸念を強めている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。感染者数と死者数の増加が続く中で、ワクチン接種は計画通りに進んでおらず、より感染力の強い変異種が米国でも出現している。
連邦当局のコロナ対応についてより多くの報告を受けるにつれ、政権移行チームは各州との共通した連携の欠如に警戒感を強めたという。バイデン氏自身も「暗い冬」を警告し、改善する前にさらに悪化すると率直に指摘してきた。
米国の入院者数は過去最多付近にあり、1日当たりの感染者数と死者数は昨年11月の大統領選以降に倍増している。
クレイン大統領首席補佐官のメモによると、バイデン氏は21日、「コロナ危機の流れを変え、学校やビジネスの安全な再開のため積極的に動くため、検査の拡大や労働者の保護、明確な公衆衛生基準の確立を通じて感染の広がり抑制」を図る大統領令に署名する。
一部のバイデン氏のアドバイザーが内部のやり取りであることを理由に匿名で語ったところによれば、最も懸念されているのはワクチン配布にかかわる物流問題ではなく、感染力の強い新たな変異ウイルスの出現だという。米国の1日の新規感染は最近約23万人で推移しており、変異種が広がれば急速に制御不能の事態に陥る恐れがある。
ミネソタ大学感染症研究政策センターの所長で、バイデン政権移行チームのコロナ対策タスクフォースのメンバーであるマイケル・オスターホルム氏は、「この政権は恐ろしい問題を引き継ぐことなる」と指摘。「最悪の状況だ」と述べた。
英国で出現した「B.1.1.7」を含む新たな変異種が急激に広がれば、バイデン政権発足後100日時点で状況は改善ではなく悪化している恐れがある。政権チーム内では、トランプ前政権から引き継いだ問題は想定されていたよりはるかに悪いとの懸念がある。
トランプ前政権の高官は、政権移行チームへの情報提供を控えたとの指摘に反論。昨年11月下旬以降、厚生省とバイデン氏チームの関係者と300回を超える会合が行われたと指摘した。
原題: Biden Team Fears Virus Surge Imperils Pledge to Curb Pandemic(抜粋)
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