建築系の現場はもちろん、メンテナンスでも活躍の機会が多い電動インパクトドライバー。ソケット専門メーカー・コーケン(山下工業研究所)には、職人やメーカーの期待に応える様々な先端工具が揃っている。本記事ではサンデーメカニック必携のビットソケット類を紹介する。
ホームセンターの工具売り場には必ず電動インパクトドライバー用ビットコーナーが置かれ、6.35mm六角軸のドライバーやソケットが数多く並んでいる。この軸寸法は各電動工具メーカーの共通規格だが、建築用工具の中にはバイクやクルマのメンテナンスには使いにくいものもある。
そこであらためて注目したいのが、コーケンのビットソケット類。さすが専業メーカーだけあって、ソケット自体の精度が高く余計な肉厚がないため狭い場所でも引っかからず使いやすい。締め付けはトルクレンチを使うが、スピーディーに分解作業を進めたいサンデーメカニックにおすすめできる工具だ。
ナットセッター:ヘビーデューティーな表面処理が渋く、連続使用にも負けない耐久性あり
黒染め仕上げが渋いナットセッターは、コーケンの分類ではインダストリアルソケットと建築用工具に属する。ソケットの肉厚をハンドソケットと同じにすることで、エアインパクト用より狭い場所で使いやすい。
マグネット付きナットセッター:六角穴奥の強力磁石でボルトナットをしっかりキャッチ
ソケット奥の磁石によって、取り外したボルトナットを落下させず回収できる。インダストリアルソケットは組み立てラインでの連続作業を前提としており、ハンドソケットより耐摩耗性に優れている。
ビット交換式リードソケット:六角ビットが折れても交換可能。繰り返し使えて経済的
電動インパクトドライバーはハイパワー化が進み、36Vバッテリーを使う製品も登場。すると大トルクで六角軸を折損する機会も増えるため、新製品として登場したのがビット部分を着脱交換できるソケット。このビットは耐久性アップのため専用の熱処理を行っている。
作業効率アップのために馬力の大きな工具を使うのは、ジャンルを問わず共通した手法。電動インパクト用ソケット破損の大部分は軸折れなので、ビットのみ交換できるのは合理的。
リードソケット:長さ違いのバリエーションはスリムな外径が魅力。建築用工具だがバイクメンテにも有効
「リードソケット」という名称はバイクやクルマいじりでは耳馴染みがないが、フックネジやコーチスクリューといった建築用ネジを回す工具としては一般的。通常のボルトナットと同様のミリサイズで12ポイント、外径もスリムなのでバイクメンテにも重宝する。
リードソケットの全長は104mmで、ショートリードは77mm。12ポイントのソケットは同じ深さで、その先の深さが異なる。長いスタッドにも使えるのがリードソケットだ。
建築用工具のBDシリーズは現場ユーザーの疲労軽減のため軽量化にこだわり、肉厚は1/4インチのハンドソケット並に薄く仕上げながら強度を確保。電動インパクトドライバーは一度使うとやみつきになるほど快適だ。
ソケットアダプター:手持ちのソケットがすべて使える。電動インパクトユーザーの必須アイテム
電動インパクトドライバーと3/8ソケットをジョイントするアダプターはどこのホームセンターでも売っているが、ソケットを差し込んだ際のフィット感やガタの少なさは、専業メーカー製ならではのものだ。
意外に知られていない”溝”位置問題。日本の電動ドライバーには14mm溝を使おう
電動インパクトドライバー用のビットには、ドライバー本体のボールロックが掛かるように溝が刻まれていが、この溝の位置が2種類あることをご存じだろうか? 日本の電動ドライバー用ビットの溝は端部から14mmの位置にあり、国際規格のISO1173 E6.3(DIN3126 E6.3)で規格化された駆動部に合わせたビットは端面から9.5mmの位置に溝がある。この違いを理解せず誤用すると工具を傷める可能性があるので、注意が必要だ。
写真左が9.5mm溝にセット時、右が14mm溝にセット時。コーケンの2本溝のソケットは、日本規格/国際規格のどちらにも使える。日本規格ドライバーを使い9.5mm溝の位置にセットすると、ロック部分の奥に隙間が残り抜けにくくなることがある。
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